はじめに
持ち家か、賃貸か。
シミュレーションの記事を、もう何本も読んだと思います。
- 「持ち家の方が500万円安い」
- 「賃貸の方が1,300万円高くなる」
数字は出てくる。でも、決められない。
理由は、はっきりしています。
これは、金額で決まる問題ではないからです。
私は持ち家です。そして、持ち家は基本的に負債だと思っています。
その私が、何を決め手にして買ったのか。
そして、これから決める人が何を先に決めるべきか。
正直に書きます。
シミュレーションを、そのまま信じない
まず、前提の話をひとつ。
「持ち家と賃貸、どっちが得か」で検索して出てくる記事を、書いているのは誰かというと
- ハウスメーカー
- 不動産ポータル
- リノベーション会社
家を売る側です。
彼らの記事で賃貸が勝ったら、商売になりません。笑
数字そのものが、嘘だとは言いません。
ただ、条件の置き方ひとつで、結論はどちらにも動きます。
- 家賃をいくらに設定するか
- 何年住む前提か
- 修繕費をいくら見込むか
こうした前提を少し変えるだけで、有利な方は入れ替わります。
だから、シミュレーションは参考にはなりますが、答えにはなりません。
比べる前に、決めることが2つあります
私が思う順番は、こうです。
1番目、持ち家を「浪費」だと割り切れるか
2番目、金額以外に、譲れない理由があるか
この2つが決まらないうちに金額を比べても、決められません。
順に説明します。
1番目:浪費だと割り切れるか
私の考えを、はっきり書きます。
持ち家は、基本的に負債です。
「持ち家は、資産になる」とよく言われます。
もちろん、手放すときに土地の価格が上がっていれば、資産になります。
それは事実です。認めます。
でも、そうでなければ
毎月ローンが出ていき、固定資産税がかかり、修繕費もかかる。
これは、果たして資産と呼べるでしょうか。
私は、こう思っています。
「持ち家は資産」という言葉は、「酒は百薬の長」と同じです。
大人の事情で、都合のいいように作られた賢い言葉です。
酒が体にいいと言われれば、飲む人は安心します。
そして国は、税金がしっかり取れます。
家が資産だと言われれば、買う人は安心します。
そして関係者は、利益を獲得できます。
安心させてくれる言葉の裏には、たいてい得する人がいます。
だから、最初に確認すべきはここです。
浪費だと割り切って買えるか。
割り切れるなら、買っていいと思います。
「資産になるから」を理由にしているなら、一度止まった方がいい。
価格が下がったとき、その理由は崩れます。
家を浪費と割り切る話は、地震保険の記事にも書きました。
2番目:金額以外に、譲れない理由があるか
ここで、我が家の話をします。
私が家を買った理由は、ひとつです。
妻が欲しいと言ったからです。
損得の計算ではありません。
結婚する前に、お互いの譲れないポイントを、しっかり話し合ってすり合わせました。
その約束のひとつが、賃貸よりも持ち家だったんです。
もちろん、50対50です。私の約束も、叶えてもらっています。
正直に言うと、私は個人的にゴリゴリの賃貸派です。笑
それでも買いました。
矛盾ではありません。
金額以外の理由が、優先されただけです。
家は、損得だけの買い物ではありません。
金額で決められない理由があるなら、それも判断材料です。
大事なのは、その理由を自分で分かっていることだと思います。
買ってみて、どうだったか
ゴリゴリの賃貸派の私が、実際に持ち家に住んでみて思う事は
案外、悪くないな~です。笑
家の中は、自分がしたいようにレイアウトを変更できます。
合わせて
- 庭でバーベキューをしたり
- 畑で野菜を育てたり
- 倉庫でDIYをしたり
田舎なので、スローライフといったところでしょうか。
資産か負債か、という話をしましたが。
バランスシートには、家族との時間もバーベキューも載りません。
数字に出ないところで、暮らしは動いています。
そのうえで、金額を比べる
2つが決まったら、計算です。
そして計算するときに、忘れられがちな点があります。
持ち家を選ばなければ、そのお金は別の使い道に回せたということです。
- 頭金として出すはずだったお金
- 月々の返済と家賃の差額
こうしたお金が手元に残るなら、投資に回すという選択肢があります。
ただし、これは人によります。
- 頭金を入れない人もいます。
- 賃貸でも、敷金礼金や更新料はかかります。
- 手元に残ったお金を必ず、投資に回せるとは限りません。
だから、こう考えています。
手元に残るお金を、確実に運用できる人なら、賃貸にも分があります。
使ってしまう人なら、持ち家の方が強制的にお金が形として残ります。
自分がどちらの人間かは、これまでの自分を振り返れば分かるはずです。
投資に回すと決めているなら、まず口座を作るところからです。
そして買うと決めたなら、次は借り方です。
変動か固定か、繰り上げ返済をどうするか。判断の基準はこちらにまとめました。
買う人に、私は何も言いません
最後に、正直な気持ちを書きます。
これから家を買おうとしている人に、私が言うことは何もありません。笑
浪費と割り切って購入する分には、全然いいと思います。
一人ひとりの判断と、決断ですしね。
止める気も、勧める気もありません。
ただ、ひとつだけ。
「資産になるから」で買うのと、「浪費だけど欲しいから」で買うのでは、その後が変わります。
前者は、価格が下がったときに、買った理由そのものが崩れます。
後者は、最初から分かっているので、揺れません。
我が家は後者でした。
だから、地震で全壊してローンが残る前提でも、割り切れています。
よくある質問
Q1. 結局、どっちが得なんですか?
金額だけで言えば、条件次第でどちらにも転びます。判断の分かれ目は、手元に残るお金を運用できる人かどうかです。運用できるなら賃貸にも分がありますし、使ってしまうなら、持ち家の方が形として残ります。
Q2. 「持ち家は資産」は嘘なんですか?
嘘ではありません。手放すときに土地の価格が上がっていれば、資産になります。ただ、それは結果論です。買う時点では誰にも分かりません。分からないものを判断の理由にするのは、危ないと思っています。
Q3. 賃貸派なのに買って、後悔していませんか?
していません。金額以外の理由で決めたからです。庭でバーベキューをして、畑で野菜を育てて、倉庫でDIYをする。数字には出ませんが、家族はここで暮らしています。
Q4. 買うなら、いくらまでなら大丈夫ですか?
金額の基準より、順番です。生活防衛資金があるか。金利が上がっても耐えられるか。判定の基準は、こちらにまとめています。
まとめ:決める前にやること
1. その記事を誰が書いているか、確認する。
ハウスメーカーや不動産会社なら、結論が持ち家に寄るのは当然です。
2. 浪費と割り切れるか、自分に聞く。
「資産になるから」が理由になっているなら、一度止まる。
3. 金額以外に譲れない理由があるか、家族と話す。
我が家は、結婚前の約束で決めました。
4. 手元に残るお金を、自分は運用できるか判断する。
できる人と、できない人で、有利な選択肢は変わります。
5. そのうえで、金額を比べる。
私は持ち家です。そして持ち家は、基本的に負債だと思っています。
それでも買ったのは、妻との約束があったからです。
さいごに
持ち家か賃貸か。
この問いに、シミュレーションは答えをくれません。
出てくるのは、条件を揃えたときの金額だけです。
決めるのは、その手前にあるものです。
- 浪費だと割り切れるか
- 金額以外に、譲れないものがあるか
我が家は、割り切ったうえで、約束を取りました。
正解ではありません。でも、納得しています。
ここが、あなたの人生で運を掴みにいく、最初のきっかけになれば幸いです。
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