はじめに
誰も、その先を書いていません。
「人事評価が低いから頑張らない」で検索すると、出てくる答えは2種類です。
ひとつは、人事担当者向け
- 評価エラーを減らしましょう。
- 制度を見直しましょう。
書いているのは、人事システムと1on1ツールを売っている会社です。
もうひとつは、本人向け
- 頑張れなくなるのは自然な感情です。
- 自分を責めないでください。
- スキルを磨きましょう。
どちらも間違っていません。ただ、誰も「その後どうなるか」を書いていません。
私は専門商社で、4つの部署・46人を見る立場までやりました。評価をつける側にいました。
そして、こう書いておきます。
「もう頑張らない」を選んだ人が、その後どうなるか
評価をつけている側からは、全部ただしく見えています。
先に結論:この3つです

1⃣ 手を抜くと、びっくりするほど分かります
そして、次はもっと低くなります。
2⃣ 「低い」を狙ってつけている上司は、たぶんいません
見ているのは、あなたではなく評価項目です。
3⃣ 評価は、他人がするものです
あなたが評価するのは、自分の振り返りだけです。
順番に書いていきます。
手を抜くと、びっくりするほど分かります
まず、いちばん知りたいところから書きます。
評価が低かった人が、そこから明らかに手を抜くようになる。これは、実際にありました。
そして、この行為はびっくりするほど分かります。
何で分かるのか?
隠せません。数字と、行動の姿勢が変わるからです。
- 出てくる数字が、物足りなくなる。
- 動きが減る。
- 反応が遅くなる。
本人は「バレていない」と思っていることが多いのですが、全部見えています。
そして結果はこうなります。
もともと低評価だったものが、さらに悪くなります。
しかし、逆のパターンもあります。
同じように低い評価を受けて、素直に行動を変えた人もいます。
その人たちは、高評価になりました。
やったことは特別ではありません。自分の意志で、行動を変えただけです。
結局、そのタイミングをどう見るかです。
「不当な評価をされた瞬間」と見るのか、「行動を変える材料をもらった瞬間」と見るのか。
同じ出来事で、その後がまったく変わります。
「低評価」を狙う上司
ここは誤解されやすいので、はっきり書きます。
私は、低い評価を狙いにいって、つけたことがありません。
やっていたのは、これだけです。
人と比べず、人事制度の評価項目に、照らし合わせて評価する。
「あいつよりできていない」ではありません。「この項目に対して、どうだったか」です。
もちろん、メモは、全員分取っていました。
理由は、正当な評価のためです。低い人だけではありません。全員分です。
理由は2つあります。
ひとつは、メモがないと評価できないからです。
半年前のことを、記憶だけで公平に評価するのは無理です。
もうひとつは、瞬間風速に惑わされないためです。
評価の直前だけ頑張る人がいます。笑
その時期だけの動きに引っ張られると、半年間ちゃんとやっていた人が損をします。
だから、評価期間全体のメモを見ます。
面談で何を話していたかは、こちらに書きました。
ただし、大前提があります
ここまで書いてきたことには、条件があります。
人事評価の制度が、しっかり構築されていることです。
これがないと、そもそも評価自体が無理です。
この前、知り合いの会社から人事制度の相談を受けました。
中身を見て、正直に思ったのは一言でした。
「どうやって評価するねん。」です。笑
項目が曖昧で、基準がなくて、何を見て点をつけるのかが決まっていない。
その状態でつけられた評価に、納得できないのは、当然です。
まず、自分の会社の制度を見てください。
評価項目が明示されているか。基準が説明されているか。
そこが空白なら、問題はあなたでも上司でもなく、制度です。
もちろん、知り合いの会社の制度も、現職の会社の規則も手伝いました。
「相対評価だから」としか言われない場合
検索ワード等を見ていて、この不満が多く出ていました。
答えは、人事制度によります。
相対評価の会社なら、相対評価です。その中で上に行くには、ステージを上げるしかありません。
そして、そこに納得できないなら
その環境自体を見直すきっかけだと思います。
語弊を恐れずに言えば、転職です。
制度は、公式のパワーを持たない社員が、変えられるものではありません。
変えられないものに不満を持ち続けるのは、時間の使い方としてもったいないです。
評価は、正しくつけられます
最後に、いちばん厳しいことを書きます。
評価は、正しくつけられます。
ただし、完璧な人事制度は不可能です。どんな制度にも、拾いきれない部分があります。
その前提の上で「納得できない」と言っている時点で、それは他責です。
評価は、他人がするものです。
あなたが、コントロールできる範囲にありません。
ここが、いちばん大事なところだと思っています。
あなたが評価するのは、自分の振り返りの行動だけです。
半年間、自分は何をやったのか。何ができて、何ができなかったのか。
そこは、他人に決められません。
偉そうに書いていますが、私も評価される側で、納得できなかった時期があります。
その時のことは、こちらに書きました。
そして、環境を変えたら評価が変わりました。
同じ自分が、同じことをやって、評価だけが変わりました。
「評価されない場所にいるなら、次のステージへ行きなさいというサインかもしれない」
とも思っています。
ただし、それは手を抜いた人の話ではありません。
手を抜いて評価が下がった人が場所を変えても、行った先で同じことが起きます。
あなたの状況別の答え
■評価が低くて、もう頑張る気がしない
その気持ちは自然です。ただ、手を抜けば、次はもっと低くなります。
そこだけは知っておいてください。
■評価の理由を説明してもらえない
聞いてください。説明できないなら、制度の問題です。
あなたの問題ではありません。
■評価項目そのものが曖昧
そこが原因です。「どうやって評価するねん」という状態の会社は、実際にあります。
制度を見てから、判断してください。
■相対評価で、上が詰まっている
その中で上げるか、環境を変えるかの二択です。
変えられないものに不満を持ち続けないでください。
■行動を変えたいが、何を変えればいいか分からない
評価項目を見てください。
そこに書いてあることが、会社があなたに求めていることです。
よくあるQ
Q1. 手を抜いているのは、本当にバレますか?
バレます。数字と行動の姿勢が変わるので、隠せません。
Q2. 上司は、嫌いな部下を低くつけませんか?
私はやっていません。人と比べず、評価項目に照らして見ていました。
ただし、制度がしっかりしていることが前提です。
Q3. 評価前だけ頑張るのは、有効ですか?
私は、それを見抜くためにメモを取っていました。
瞬間風速には惑わされません。
Q4. 納得できないのは、他責なんですか?
制度に不備があるなら、それは正当な指摘です。
ただ、完璧な制度がないことを前提にしても納得できないなら、そこは他責だと思っています。
まとめ:今から出来ること
- 手を抜くのを、今日でやめる。
次はもっと低くなります。
- 自分の会社の評価項目を、読み直す。
そこに書いてあることが、求められていることです。
- 評価の理由を、上司に聞く。
説明できないなら、制度の問題です。
- 半年間、自分が何をやったかを振り返る。
そこだけは、他人に決められません。
- 制度そのものがおかしいなら、環境を見直す。
変えられないものに、時間を使わないでください。
注意(必ず読んでください)
ここに書いたのは、私が評価をつける側と、つけられる側の両方を経験した中での考えです。
会社の規模、業種、人事制度によって、状況はまったく変わります。
評価をめぐるハラスメントや、明らかに不当な取り扱いがある場合は
この記事の内容は当てはまりません。
労働基準監督署や、労働問題を扱う専門家に相談してください。
また、評価をきっかけに眠れない、食欲がないといった状態が続いている場合も同じです。
まず休むこと、そして医師や専門機関に相談することを優先してください。
最後に決めるのは、あなたです。
あなたの人生を、あなた以上に大切にできる人はいません。
さいごに
「人事評価が低いから頑張らない」
その気持ちは、痛いほど分かります。私も、そう思った時期があります。
ただ、つける側にいた人間として、これだけは書いておきます。
その選択は、確実に伝わります。そして、次はもっと低くなります。
同じ低い評価を受けて、素直に行動を変えた人は、高評価になりました。
やったのは、自分の意志で動いただけです。
評価は、他人がするものです。
だからこそ、そこにあなたの価値を預けないでください。
預けるべきは、自分の振り返りです。半年間、自分は何をやったのか。
それは、誰にも決められません。
そして、制度そのものが機能していないなら。そこは、あなたが変えられる場所ではありません。
自分が外でどう評価されるのかは、社内にいる限り分かりません。
私がそれを知ったのは、営業所の所長をやっていたときでした。
軽い気持ちで登録して、面談で言われた一言に、その場で固まりました。
ここが、あなたの人生で運を掴みにいく、最初のきっかけになれば幸いです。
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