組織の7Sは、ずれを見つける物差しです ~部下46人の目線がずれていた私が、営業利益でそろえた話~

キャリア・転職の考え方
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はじめに

組織の7Sを調べたものの、自分の職場でどう使えばいいのか分からない方へ。

部下の向いている方向がばらばらで、まとまらないと感じている管理職の方へ。

「組織の7S」で検索してみてください。

出てくるのは、こういう記事です。

  • マッキンゼーの7Sとは何か、図でわかりやすく
  • 7Sのハードとソフトの違い
  • 7S分析の使い方と、企業の事例

検索上位は、ビジネスメディアや人材サービス、経営大学院の解説です。

7つの要素の意味と、フレームワークの使い方の話が続きます。

私は専門商社で、最後は4つの部署・46人を見る立場にいました。7Sは、グロービスの本で学び、現場で使いました。

そのうえで、正直に書きます。

7Sは、覚える用語ではなく、ずれているところを見つける物差しです。

私の職場でずれていたのは、ゴールでした。


先に結論:確認するのは3つ

① 組織の7Sは、組織を7つの要素で見て、ずれを見つけるフレームワークです。

② 私の職場のずれは、ゴールでした。営業利益を軸にして、会議と日報をそこにつなげました。

③ 制度だけ変えても、組織は変わりません。メンバーの口から共通言語が出たら、浸透した合図です。

順番に書きます。


組織の7Sとは

まず、7Sそのものの話です。

マッキンゼーのフレームワーク

組織の7Sは、1980年ごろにマッキンゼーのコンサルタントたちが示した、組織を見るためのフレームワークです。

組織を、7つの要素の組み合わせとして見ます。7つとも英語の頭文字がSなので、7Sと呼ばれます。

ハードの3つ、ソフトの4つ

7つの要素は、ハードとソフトに分けられます。

  • ハード:戦略(Strategy)、組織構造(Structure)、システム(Systems)
  • ソフト:共有価値観(Shared Values)、スタイル(Style)、人材(Staff)、スキル(Skills)

ハードは、決めれば比較的早く変えられます。ソフトは、人の考え方や習慣が絡むので、変わるのに時間がかかります。

そして、7つは影響し合っています。どれか一つだけを変えても、ほかとずれていれば、組織は動きません。


ずれていたのは、ゴール

次は、私が46人を見る立場になったときの話です。

人によって違うゴール

最初に感じたのは、ゴールがぼやけていることでした。

7Sの具体例として、私の職場の話を書きます。

同じ営業部でも、ある人は売上をゴールにしていました。ある人は訪問件数、ある人は顧客の役に立つことでした。

どれも間違いではありません。ただ、目線がずれていました。

戦略が示されていなかった

なぜ、ずれていたのか。

会社が、戦略をはっきり示していなかったからだと思います。

7Sで言えば、戦略がぼやけていて、共有価値観もそろっていない状態です。

上が示さなければ、一人ひとりが自分なりのゴールを置くのは、自然なことです。

組織を動かした経験が、社外でどう評価されるのかは、社内にいると分かりません。

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営業利益で会議と日報をつなぐ

ここからは、何を変えたかです。

営業利益を意識してもらう

大きく変えたのは、ひとつです。営業利益を意識してもらうことでした。

売上でも、訪問件数でもありません。売上から原価や経費を引いて残る、営業利益です。

ばらばらだったゴールを、ひとつの言葉にそろえました。7Sで言えば、戦略と共有価値観を、現場の言葉にしたことになります。

会議も日報も、つながる形に

そして、会議と日報も、営業利益につながる形にしました。

7Sで言えば、システムです。言葉だけをそろえても、日報と会議が別の方向を向いていれば、言葉が浮いてしまいます。

会議と日報を変えて、不要な仕事を削った話は、こちらに書いています。


制度だけ変えても変わらない

続いて、うまくいかない変え方の話です。

部分だけ変えた会社

制度や組織図だけを変えて、何も変わらなかった場面は、めちゃくちゃあります。

意図していなかったり、部分だけを変えたりすると、組織は変わりません。

コンサルに頼んだ人事制度

例えば、人事制度だけを、コンサルなどに頼んで変える会社があります。

制度は、新しくなります。ですが、ソフトは、まったく変わりません。笑

7Sで言えば、システムというハードだけを変えて、共有価値観やスタイル、人材というソフトに手をつけていない状態です。

7つがつながっていないので、新しい制度だけが浮きます。

ソフトは、簡単には変わらない

ソフトは、決めた日から変わるものではありません。

私自身、変えにくい方に触れた提案が、通らなかったこともあります。その話は、こちらに書いています。


浸透した合図は、メンバーの口

最後に、変わったと分かった瞬間の話です。

口から出た営業利益

浸透したと感じたのは、メンバーの口から、営業利益や、営業利益を獲得するための用語や内容が出たときです。

私が言うのではなく、メンバーが自分の言葉として使い始めたとき、ソフトが動いたのだと思います。

共通言語で、空気がそろう

共通言語が出ると、空気感が統一されます。

同じ言葉で話すので、会議でも日報でも、どこを向いて話しているのかが、すぐに分かります。

7Sで言えば、共有価値観とスタイルがそろった状態です。ハードを変えるのは入口で、ソフトがそろって初めて、組織が動きます。

共通言語を、管理職の側が意図して作った話は、こちらに書いています。

本と、現場で学んだ

7Sは、グロービスの本と学習で知り、現場で実践しながら身につけました。

フレームワークは、知っているだけでは使えません。自分の職場に当てはめて、どこがずれているかを見たとき、初めて役に立ちます。


あなたの状況別の答え

組織の7Sを、どこから使えばいいか分からない方へ。

まず、メンバーが何をゴールにしているかを聞いてみてください。私の職場では、そこがずれていました。

部下の目線が、ばらばらだと感じている方へ。

上がゴールを示していないのかもしれません。営業利益のように、ひとつの言葉にそろえてください。

制度を変えたのに、職場が変わらない方へ。

ハードだけを変えていないかを見てください。人事制度だけ変えても、ソフトは変わりません。

方針を伝えているのに、浸透しない方へ。

会議や日報が、その方針につながっているかを見てください。言葉だけでは浮きます。

浸透したかどうか、分からない方へ。

メンバーの口から、同じ言葉が出ているかを聞いてください。それが合図です。


よくあるQ

Q. 組織の7Sとは、何ですか。

組織を、戦略・組織構造・システム・共有価値観・スタイル・人材・スキルの7つで見るフレームワークです。

マッキンゼーのコンサルタントたちが示しました。

Q. 7Sのハードとソフトの違いは、何ですか。

ハードは戦略・組織構造・システムの3つで、比較的早く変えられます。

ソフトは共有価値観・スタイル・人材・スキルの4つで、変わるのに時間がかかります。

Q. 7S分析は、どこから始めればいいですか。

私は、ゴールのずれから見ました。戦略が示されているか、メンバーが同じゴールを見ているかです。

Q. 人事制度を変えれば、組織は変わりますか。

制度だけでは変わらないと思います。人事制度だけをコンサルに頼んで変えても、ソフトがまったく変わらない会社を見てきました。

Q. 浸透したかどうかは、どう分かりますか。

私の場合は、メンバーの口から、営業利益や、それを獲得するための言葉が出たときでした。


まとめ:今から出来ること

組織の7Sは、7つの要素の意味と、フレームワークの使い方で語られています。

  • 組織の7Sは、組織を7つの要素で見て、ずれを見つける物差し
  • ハードは戦略・組織構造・システム、ソフトは共有価値観・スタイル・人材・スキル
  • 私の職場のずれは、ゴール。売上、訪問件数、顧客の役に立つ、と目線がずれていた
  • 会社が、戦略をはっきり示していなかった
  • 営業利益を意識してもらい、会議と日報もそこにつなげた
  • 人事制度だけ変えても、ソフトはまったく変わらない
  • メンバーの口から共通言語が出たら、浸透した合図

今日できることは、ひとつです。

チームのメンバーに「あなたのゴールは何ですか」と聞いて、答えを紙に書き出してください。

答えがばらばらなら、そこが7Sで最初に見るずれです。そろえる言葉を、ひとつ決めてみてください。

組織をそろえた経験が社外でどう見られるかは、外の人に経歴を読んでもらうと分かります。

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注意(必ず読んでください)

ここまで書いたことは、すべて私一人の事例です。

組織の状態や、何がずれているかは、会社ごとにまったく違います。7Sの使い方も、一つではありません。

そして、いちばん大事なことを書きます。

自分の組織をどう変えるかは、最終的にあなたが判断してください。

私の言葉で決めて、うまくいかなかったとき、あなたの人生の責任を私は取れません。

自分の人生の大きな決断の主語は、いつでも自分です。


さいごに

組織の7Sは、7つの要素の意味と、ハードとソフトの違いで語られがちです。

ですが、46人を見る立場にいた私にとっては、ずれを見つけるための物差しでした。

ゴールがぼやけていたら、ひとつの言葉にそろえる。

会議と日報を、そこにつなげる。

メンバーの口から同じ言葉が出たら、組織が動き始めた合図です。

ここが、あなたの人生で運を掴みにいく、最初のきっかけになれば幸いです。

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