はじめに
3つ並べて選んだ人が書いた記事が、ほとんどありません。
「転職 内定 複数」で検索してみてください。
出てくるのは、こういう記事です。
- 複数内定が出たときの対応
- 後悔しない選び方
- 決め手を知る
書いているのは、転職エージェントと、転職メディアです。
9件のうち、実際に選んだ人が書いたものは、質問サイトと個人の投稿だけでした。
私は、在職中に5社を受けて、3社から内定をいただきました。そして、そこから1社を選びました。
そのうえで、先に書きます。
条件では、比べていません。
先に結論:確認するのは3つ
① 条件で比べられなかったのは、3社とも現職より上だったからです
② 比べたのは、自分がどう働きたいかでした
③ 面接してくださった方をメモし、役割から外れた瞬間を見ていました
順番に書きます。
3社とも、現職より格上でした
まず、前提から書きます。
内定が出た3社は、提示が出てきた段階で、すべて現職より格上の条件でした。
一番低かった提示でも、当時の年収より10%以上、上です。
だから、条件を並べて比べるという作業が、そもそも成立しませんでした。
どれを選んでも、いまより上がる。その状態です。
これは自慢ではありません。むしろ逆のことに気づきました。
15年いた会社の中では、自分の条件が高いのか安いのかを、一度も確かめていなかったということです。
本音で自分の市場価値を知りませんでした。
同時に走らせたから、比べられた
ここが、この記事で一番伝えたいところです。
3社とも格上だった、というのは、運ではありません。
同時に走らせたからです。
1社ずつ受けていたら、目の前の提示が高いのか安いのかは分かりません。比べる相手がいないからです。
私は5社に同時並行で応募して、5社とも面接まで進みました。だから3つ並びました。
そして、並んだ瞬間に、条件で選ぶ理由が消えました。
複数の内定を取りにいくのは、迷うためではありません。比べられる状態を作るためです。
その並走を組むのは、自分ではありません。日程も、進み方も、こちらの都合で揃えられるものではないからです。
管理職・専門職として実績がある方、年収600万円以上の方は
JACリクルートメント私の場合は、経歴を登録したところ、向こうから求人が届く形になりました。
企業の状況や、面接前に知っておくべきことも共有してもらえます。複数社を同じ時期に進めるなら、その調整ごと任せたほうが早いです。
まだその年収帯ではない方や、まず求人そのものを幅広く眺めたい方は
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1社目の内定で終わらせなかった
もう少し、具体的に書きます。
私の転職活動は、全体で4ヶ月かかりました。
そのうち、1社目の内定が出たのは、約2ヶ月の時点です。
そこで終わっていれば、2ヶ月で終わった活動になります。実際、そこで決めてもよかったはずです。条件は、すでに現職より上でした。
ですが、そこから、さらに2ヶ月かけています。
理由は、比べる相手がいなかったからです。
1社しかない状態で「この条件は良い」と判断しても、それは現職との比較でしかありません。
社外の相場と比べたことには、なっていません。
期間は、結果として決まります。短く終わらせることを目標にすると、比べる前に決めることになります。
複数内定というのは、たまたま重なる現象ではありません。1社目で止めなかった結果です。
では、何で比べたのか
条件が横並びになったので、比べる軸を変えました。
自分が、どう働きたいか。
やりたいことが、そこでできるか。
この2つです。
そう書くと、ふわっとして聞こえるかもしれません。ですが、こちらのほうが具体的に考えられます。
条件は、入る前に分かります。ですが、入ったあとに自分が何をするかは、条件表には書いてありません。
私は5社とも、入社するつもりで受けていました。だから、どの会社でも「入ったら何をするか」を考えながら面接を受けています。
その考えが一番進んだ会社は、どこだったか。
比べたのは、そこでした。
面接官をメモしていました
もうひとつ、やっていたことがあります。
面接をしてくださった方のことを、自分の中でメモしていました。
どういう質問をされたか。どこで頷いたか。何を大事にしている人だったか。
一緒に働きたいかどうかも含めて、考えていました。
私は、採る側の席にも座っていました。中途採用の面接官をやっていて、合否も決めていました。
だから分かるのですが、面接は一方通行ではありません。
こちらが候補者を見ているとき、候補者からも見られています。
受ける側に回ったときも、同じでした。見られていることを知っているので、こちらも見ていました。
そして、決め手になった瞬間があります。
その方が、面接官という役割から、一度外れた瞬間です。
質問と回答が続いているあいだは、お互い役割の中にいます。こちらは候補者で、向こうは面接官です。段取りが決まっている場です。
ですが、その線が、ふっと外れることがあります。
会社の話ではなく、自分の話になる。用意された答えではなく、本音が出る。そして「こうしたい」というものが出てくる。
完璧な人は、いません。だからこそ、そこが見たかったのです。
そういう瞬間に出くわしたとき、ロジックを超えるものが出ます。
縁だと思っています。
最終的に大事だったのは、条件でも就業規則でもありません。
人の魅力です。
自分の声で断れませんでした
正直に、心残りも書きます。
内定を断るとき、私はエージェント経由で伝えました。
本当は、自分の声で気持ちを伝えたかったです。
時間を取ってもらい、話を聞いてもらい、条件まで出していただいた相手です。
ですが、エージェントを通して進めている以上、そこは窓口が決まっています。
少し、残念なところでした。
これはエージェントを使うことの、はっきりしたデメリットだと思います。
使えば日程も交渉も任せられますが、そのぶん、相手との直接のやり取りは減ります。
良いところと、そうでないところは、両方あります。
知ったうえで使うのと、知らずに使うのとでは、納得感が違います。
あなたの状況別の答え
内定が複数出て、決められない方へ。
条件が横並びなら、条件で決まらないのは当然です。
入ったあとに自分が何をするかで比べてください。そこが一番進んだ会社が、たぶん答えです。
1社しか内定がなくて、比べられない方へ。
その提示が高いのか安いのかを、判断する材料がない状態です。並走させていないと、こうなります。次からは同時に進めてください。
条件が一番いい会社にすべきか迷っている方へ。
条件で選ぶこと自体は、悪くありません。ただ、その条件はいつまで効くのかを一度考えてください。
入ったあとの毎日は、条件ではなく仕事です。
断り方に悩んでいる方へ。
エージェント経由なら、窓口はエージェントです。
直接伝えられないのは残念ですが、そこは割り切るしかありません。気持ちは、担当者にきちんと伝えてください。
よくあるQ
Q. 何社くらい受けるのが適切ですか。
私は5社でした。数が目的ではありませんが、比べられる状態にはしておいたほうがいいと思います。
Q. 内定を保留できますか。
会社によりますが、エージェント経由なら相談はできます。ただ、長く待たせるほど関係は悪くなります。
Q. 条件が一番いい会社を選ぶのは、間違いですか。
間違いではありません。ただ、3社とも条件が上だったとき、条件は決め手になりませんでした。
Q. 人で選ぶのは、危なくないですか。
危ない面はあると思います。会った人が、必ずしも一緒に働く人とは限りません。だから私は、話した内容までメモしていました。
Q. 面接で「人」を見るとき、どこを見ればいいですか。
役割から外れる瞬間があるかどうかです。会社の説明ではなく、その人自身の言葉になる場面が来るか。
そこは、用意して作れるものではありません。
Q. 断った会社と、その後の関係はどうなりますか。
私の場合は、エージェント経由でしたので、そこで終わっています。直接の関係は残りませんでした。
まとめ:今から出来ること
複数内定は、選び方の問題として語られています。
- 3社とも現職より上だったので、条件では比べられなかった
- 並んだのは運ではなく、同時に走らせたから
- 比べたのは、自分がどう働きたいかと、やりたいことができるか
- 面接してくださった方も、メモして比べていた
- 最後に効いたのは、面接官が役割から外れた瞬間
今日できることは、ひとつです。
比べられる状態を、先に作ってください。
JACリクルートメント内定が複数出てから考えよう、では遅いです。並ぶかどうかは、始め方で決まります。
年収600万円未満の方や、まず幅広く求人を見たい方は、リクナビNEXT からどうぞ。
注意(必ず読んでください)
ここまで書いたことは、すべて私一人の事例です。
私が受けたのは5社で、内定は3社です。
3社とも現職より条件が上だったのは、私の場合にそうだった、というだけです。下がる場合もあります。
また、人で選んだと書きましたが、会った人がそのまま上司になるとは限りません。そこは私も承知のうえで選んでいます。
そして、いちばん大事なことを書きます。
どこを選ぶかは、最終的にあなたが判断してください。
私の言葉で決めて、うまくいかなかったとき、あなたの人生の責任を私は取れません。
自分の人生の大きな決断の主語は、いつでも自分です。
さいごに
内定が3つ並ぶと、条件では決まらなくなります。
どれを選んでも、いまより上がるからです。
そこで初めて、自分がどう働きたいのか、やりたいことができるのはどこかを考えることになります。
1社ずつ受けていたら、その問いは来ません。目の前の1社が現職より良いかどうか、それだけで終わります。
比べられる状態を作ること自体が、目的です。
ここが、あなたの人生で運を掴みにいく、最初のきっかけになれば幸いです。
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