転職理由は、本音でも建前でもかまいません ~面接官だった私が見ていたのは、その先でした~

キャリア・転職の考え方
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はじめに

転職理由を、本音で話していいのか迷っている方へ。

「転職理由 本音」で検索すると、出てくるのはこういう記事です。

  • 転職理由は本音を伝えるべき?
  • 本音をポジティブに言い換える方法
  • 面接で使える例文

書いているのは、転職サイトと、転職エージェントです。

そして最後は、「本音をポジティブに言い換えた例文」で終わります。

私は中途採用の面接官をしていて、合否も決めていました。そして36歳のとき、自分も面接を受ける側に回って、転職しました。

聞く側と、答える側。両方の席に座りました。

そのうえで、先に書きます。

転職理由が本音なのか嘘なのかは、面接官だった私にとって、どうでもよいことでした。


先に結論:確認するのは3つ

① 見ていたのは、過去の経験をもって、この会社で何をしたいかです

② 本音で話すなら、辞める決断まで言い切ります

③ 「御社で成長したい」は、他責に聞こえます

順番に書きます。


本音か嘘かは、どうでもいい

面接で転職理由を聞いたとき、私はその中身が本当かどうかを、ほとんど気にしていませんでした。

言い方は悪いですが、転職理由なんて、どうとでも言えます。

本当に必要だったのは、別のことです。

過去の経験をもって、この会社で何をしたいか。それが、はっきりと言語化できるかどうか。

そして、一緒に目標に向かって進めるかどうかです。

転職理由は、過去の話です。

過去は、変えることができません。ですが、今からは変えることができます。

それは、自分が志をもってやるかどうかです。

面接官だった私が知りたかったのは、過去に何があったかではありません。この人が、ここから何をするかです。

だから、転職理由を完璧に作り込む時間があるなら、その先を言葉にする時間に使ってください。

ひとつだけ、過去の話で付け加えます。

過去の失敗を、唯一正せるとしたら、非を認めて笑い話にするくらいです。

前の会社で、うまくいかなかったことがある。それを認めて、笑って話せる人は、もうこれからを歩いています。

とはいえ、「この会社で何をしたいか」を、ひとりで言葉にするのは簡単ではありません。

自分が何をしたくて、それがどこでなら叶うのか。外の人と話すと、言葉になっていきます。

私が転職したときも、エージェントとの面談で最初に聞かれたのは、転職で叶えたいことと、その理由でした。

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面談で叶えたいことと理由を聞かれるので、自然とこれからを言葉にすることになります。

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私は、本音をそのまま話した

次に、答える側に回ったときの話です。

私は、転職理由を本音のまま話しました。

言い換えも、作り込みもしていません。

そのうえで、きっちり伝えたことがあります。

何をやりたいのか。どうしていくのか。そして、それには今の会社を辞める決断が必要だということです。

本音で話すなら、ここまで言い切らないと、ただの不満話になってしまいます。

正直に書くと、面接官によっては、こう言われました。

「もったいない」

「本当に、会社を辞めてきてくれるの?」

私は、そこではっきりと思いました。

「あー、本気でない人とは、向き合えないな」です。

こちらは、辞める決断まで含めて本気で話しています。それを、もったいないの一言で返されると、向き合う相手がいないのと同じです。

私は後日、その会社をお断りしました。

面接は、選ばれる場であると同時に、選ぶ場でもあります。本音で話すと、相手が本気かどうかも見えてきます。

実際、私が最後に入社を決めた会社の決め手は、面接官が役割から外れて、本音で「こうしたい」を話してくれた瞬間でした。


成長したい、は他責に聞こえる

最後に、面接官として「これは良くない」と思っていた答え方を書きます。

他責思考の答えです。

かみ砕くと、こういうものです。

「御社で成長したいです」

「御社の制度が素晴らしいと思いました」

意外に思われるかもしれません。どちらも、転職理由や志望動機の例文で、よく見かける言い方だからです。

ですが、主語を見てください。

「御社で成長したい」は、成長させてくれるのが会社になっています。「制度が素晴らしい」は、制度をつくったのも、守るのも会社です。

どちらも、自分が何をするのかが、入っていません。

会社に何かをしてもらう話は、裏返すと、前の会社で自分が何もしていなかったという話に聞こえます。それが、他責に聞こえる理由です。

同じ内容でも、主語を自分に戻せば変わります。

「前の会社で、これをやってきました。御社では、それを使ってこれをやりたいです」

これなら、過去の経験と、この会社でやりたいことが、一本でつながります。

組み立て方は、3つの順番です。

  • 前の会社で、何をやってきたか(事実)
  • それで、どれだけ変わったか(数字)
  • それを、この会社のどこで使うか(相手の土俵)

最後の「相手の土俵」は、応募先が何で売上を立て、どこに困りごとがありそうかを調べると見えてきます。

ここまで言えれば、面接官だった私なら、転職理由が本音か建前かは気にしません。話はもう、これからのことになっているからです。


あなたの状況別の答え

本音の転職理由がネガティブで、言いにくい方へ。

本音かどうかより、その先に何をしたいかを言葉にしてください。面接官だった私が見ていたのは、そこです。

前の会社で失敗した話がある方へ。

非を認めて、笑い話にできるくらいまで整理してください。認められた時点で、もうこれからを歩いています。

例文を覚えて面接に行こうとしている方へ。

「御社で成長したい」「制度が素晴らしい」は、主語が会社です。自分が何をするのかに置き換えてください。

面接で「もったいない」と言われた方へ。

辞める決断まで含めて本気で話しているなら、相手が本気かどうかを見る場でもあります。無理に合わせる必要はありません。


よくあるQ

Q. 転職理由は、本音で話していいですか。

私は本音のまま話しました。ただ、何をやりたいか、辞める決断が必要なことまで、きっちり伝えました。

Q. ネガティブな転職理由は、ポジティブに言い換えるべきですか。

言い換えより大事なのは、その先です。面接官だった私は、中身が本当かどうかより、これから何をしたいかを見ていました。

Q. 「御社で成長したい」は、ダメですか。

主語が会社になっているので、他責に聞こえます。自分が何をするのかに置き換えてください。

Q. 前の会社の悪口を言わないようにするには、どうすればいいですか。

前の会社のせいにしないことです。うまくいかなかったことは、自分の非として認めて、笑い話にできるくらいまで整理する。

人のせいにしない形で話せば、悪口にはなりません。

Q. 面接官に「もったいない」と言われたら、どうすればいいですか。

私は、本気でない人とは向き合えないと思い、後日お断りしました。選ぶのは、こちらでもあります。


まとめ:今から出来ること

転職理由は、本音か建前かで語られています。

  • 本音か嘘かは、面接官だった私にはどうでもよかった
  • 見ているのは、過去の経験をもって、この会社で何をしたいか
  • 本音で話すなら、辞める決断まで言い切る
  • 「御社で成長したい」は、主語が会社。自分に戻す
  • 過去の失敗は、非を認めて笑い話にする

今日できることは、ひとつです。

自分がこれから何をしたいのかを、外の人と話して言葉にしてください。

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転職理由を作り込むより、その先を言葉にするほうが、面接では効きます。

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注意(必ず読んでください)

ここまで書いたことは、すべて私一人の事例です。

私が面接官として見ていたことは、私の見方です。面接官によって、見るところは違います。

また、本音で話して断った会社があったのは、私の場合の話です。

そして、いちばん大事なことを書きます。

転職するかどうか、どう答えるかは、最終的にあなたが判断してください。

私の言葉で決めて、うまくいかなかったとき、あなたの人生の責任を私は取れません。

自分の人生の大きな決断の主語は、いつでも自分です。


さいごに

転職理由は、過去の話です。

過去は、変えられません。

ですが、そこから何をするかは、今から変えられます。

面接官だった私が聞いていたのは、過去ではなく、これからでした。

ここが、あなたの人生で運を掴みにいく、最初のきっかけになれば幸いです。

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