はじめに
「辞めますと言われた側」が書いた記事が、ほぼありません。
「40代 仕事 辞めたい」で検索してみてください。
出てくるのは、こういう記事です。
- 40代で辞めたいと感じる理由7つ
- 退職前に確認すべき判断基準
- 後悔しないためのチェックリスト
書いているのは、転職エージェントと、求人サイトです。
そして最後は、無料登録か、診断ツールで終わります。
判断基準を並べること自体は、悪くありません。ただ、全部「辞める側」から書かれています。
私は、反対側にいました。
100人以上を預かって、24人ほどが辞めていきました。そして、一度も引き止めていません。
足跡としてこの記事は、辞めますと言われた側から書きます。
先に結論:確認するのは3つ
① 辞めたい理由を、一度でも自分の外に出しましたか
② その理由を、一言で言えますか
③ 自分がどちらなのかは、自分では分かりません
順番に書きます。
辞めに来るとき、2通りあります
辞めますと言いに来るとき、切り出し方は2通りありました。
ひとつは、こうです。
「お時間ください。お話があります。」
もうひとつは、何も言わずに、いきなり退職届を持ってくる形です。
前者は、話しに来ています。
後者は、話しに来ていません。決めた結果だけを、置きに来ています。
どちらが良い悪いではありません。
ただ、前者は、まだ言葉にしようとしています。後者は、言葉にする前に結論が出ています。
あなたはいま、どちらですか。
理由は、自分では判定できません
ここが、この記事で一番伝えたいところです。
辞めていった24人のうち、20人ほどは、外側に原因を置いていました。
具体的には、こういう言葉です。
- 時代が変わった
- 環境が悪い
- 日本の経済が
どれも、間違ってはいません。実際その通りです。
ただ、言っても変えられませんし、キリがありません。
そんなことより、じゃあ自分は何ができるか、です。
ここで、大事なことを書きます。
その20人は、自分が外側に原因を置いていることに、気づいていませんでした。
本人の中では、正当な理由です。そう見えていたから、そう言っています。
つまり、自分がどちら側なのかは、自分では分かりません。
分かっていれば、たぶん辞めていません。
これは能力の話ではなく、内側からは見えないという構造の話です。自分の背中が見えないのと同じです。
では、どうするか。
外から見てもらうしかありません。
決めてもらうためではありません。自分では見えないものを、見るためです。
そして、いまの会社の中に、外はありません。上司も、同僚も、人事も、同じ景色を見ています。
社外の人に、自分の経歴を見てもらう。
それだけで、辞めたい理由が「環境のせい」なのか「自分の位置のせい」なのかが、かなりはっきりします。
管理職・専門職として実績がある方、年収600万円以上の方は
JACリクルートメント登録して、経歴を出してみてください。求人が届けば、あなたの経験は社外でも通用しているということです。
届かなければ、それも情報です。辞める前に知っておいた方がいい情報です。
まだその年収帯ではない方や、まず求人そのものを幅広く眺めたい方は
辞めるかどうかは、それを見てから決めれば間に合います。
40代の方も、一人いました
24人のうち、40代の方は一人でした。
その方は、いきなり退職届を持ってくる形でした。
正直に書きます。
振る舞いは、仕事ができる風でした。ただ、ミスが多く、行動力に欠けていました。
そして、話していると本質からずれることが多かったです。
いわゆる、論点ずれです。
誤解のないように書きますが、悪い人ではありません。悪意もありません。
ただ、普段の仕事で論点がずれる人は、辞めるときも論点がずれます。
何を解決したくて辞めるのか。それが本人の中で定まっていないまま、退職届だけが先に出てきます。
ここは、私の側の話も書いておきます。
私は、その方に気づきを渡していました。ただ、気づいてもらえませんでした。
渡し方が合っていなかったのだと思います。私にできるのは気づきを渡すところまでで、受け取るかどうかは本人次第です。
ですが、受け取れる渡し方を最後まで見つけられなかったのは、私の至らない部分です。
だから私は、その方を引き止めませんでした。引き止めても、次の場所で同じことが起きるからです。
そして、それを止められなかった責任は、私の側にもあります。
ここで、あなたに問いたいことがあります。
いま辞めたい理由を、一言で言えますか。
言えないなら、まだ退職届を書くときではありません。理由がないという意味ではなく、まだ言葉になっていないだけです。
返していたのは、これだけです
24人に対して、私が言っていたことは、ほぼ同じです。
「わかりました。そして、今までありがとう。次の会社でも頑張ってね。」
以上です。
そのあとは事務的な話になります。いつ辞めるか。有給をいつから消化するか。それだけです。
冷たいと思われるかもしれません。
でも、私は本気でそう言っています。その人が決めたことなら、送り出すのが私の仕事です。
引き止めるというのは、相手の決断を、こちらの都合でひっくり返す行為です。そこに、その人の人生への敬意はありません。
引き止めなかった24人の話は、こちらに詳しく書きました。
「深堀りしろ」を断りました
人事からは、よく言われました。
もっと深堀りして、本当の退職理由を聞いてほしい、と。
私は、していません。理由を書きます。
そもそも、本人が言った理由が本当かどうか、分かりません。
辞めると決めた人は、角が立たない理由を言います。それは人として自然なことです。
そして本人ですら、さっき書いたとおり、本当の理由が見えていないことがあります。
その、本当かどうか分からない理由を改善して、どうなりますか。
それなら、いま残っているメンバーが、より活き活きとビジネスができる環境や制度、仕組みを考えて作る方が、はるかに大切です。
これは、辞めたいあなたにとっても、同じ話です。
退職面談で上司に聞かれて答えた理由が、あなたの本当の理由とは限りません。
だから、会社の中で答え合わせをしないでください。答えは、外にしかありません。
自分の位置を確かめる方法は、こちらにまとめています。
あなたの状況別の答え
状況によって、次にやることが変わります。
理由を一言で言える方へ。
いい状態です。あとは、その理由が今の会社の外で解決するものかどうかを確かめるだけです。求人を見れば、かなりはっきりします。
理由が複数ある、まとまらないという方へ。
まとまらないのが普通です。ただ、まとまらないまま退職願を書くと、次で同じ理由が再生します。
まず外の情報を入れてください。順番が逆だと、選び直しになります。
もう気持ちが限界に近い方へ。
この場合だけは、順番が変わります。情報を集めるより先に、距離を取ってください。
限界の状態で決めた転職は、次も同じ理由で辞めることになります。判断できる状態に戻ってからで構いません。
40代で、いまさら動けないと思っている方へ。
私は36歳で、15年いた業界を離れました。当時40代ではありません。だから「私も同じでした」とは言いません。
ただ、ひとつだけ言えます。年齢は、確かめない理由にはなりません。確かめるのは無料ですし、確かめたうえで残る選択もできます。
よくあるQ
Q. 引き止められたら、どうすればいいですか。
私の場合は、引き止めませんでした。ただ、そもそも引き止めは効きません。決めた人の気持ちは、こちらの都合では戻らないからです。
引き止められて迷うのであれば、それは決めていないということかもしれません。
Q. 辞める理由は、正直に言うべきですか。
言わなくていいと思います。私は深堀りしませんでしたし、角が立たない理由で構いません。
ただ、自分の中では正直でいてください。そこを曖昧にすると、次の会社で同じことが起きます。
Q. 次を決めてから辞めるべきですか。
私は在職中に動きました。収入が続いているので、条件を冷静に見られます。
焦って決める理由がないというのは、交渉の場では強い立場です。
Q. 退職願を書く前に、やることはありますか。
ひとつだけあります。自分の経歴を、社外の人に見てもらうことです。辞めてからでは、比べる相手がいません。
Q. 40代で登録して、相手にされますか。
されるかどうかを、確かめるための登録です。求人が届けば通用している、届かなければ今の準備が足りていない。
どちらも、辞める前に知っておくべき情報です。
まとめ:今から出来ること
辞めたい気持ちは、正しいか間違っているかで判定できません。
- 辞め方には2通りある。言葉にしようとしているか、結論だけを置きに来るか
- 辞めた20人は、外側に原因を置いていた。そして本人は気づいていない
- 自分がどちらかは、自分では分からない
- だから、外から見てもらうしかない
- 会社の中に、外はない
今日できることは、ひとつです。
辞める前に、社外から自分の経歴を見てもらってください。
JACリクルートメント退職願は、それを見てからでも間に合います。
年収600万円未満の方や、まず幅広く求人を見たい方は、リクナビNEXT からどうぞ。
注意(必ず読んでください)
ここまで書いたことは、すべて私一人の事例です。
私が見たのは24人で、40代はそのうち一人だけです。業界も、職種も、家庭の状況も、人によって違います。
私の見方が、あなたの会社でそのまま通じるとは限りません。
また、引き止めなかったことを、正しいと言うつもりもありません。
あの20人については、もっと前に手を打てたのではないかと、今でも思っています。
気づきを渡していたつもりで、渡せていなかった。それは私の至らない部分です。
そして、いちばん大事なことを書きます。
辞めるかどうかは、最終的にあなたが判断してください。
私の言葉で辞めて、うまくいかなかったとき、あなたの人生の責任を私は取れません。
自分の人生の大きな決断の主語は、いつでも自分です。
さいごに
「お時間ください。お話があります。」
この一言を、私は何度も聞きました。
そのたびに思っていたのは、引き止めなければ、ということではありません。この人は、ちゃんと決めてきたのかな、ということでした。
決めてきた人は、送り出せます。
決めていない人も、止めません。止めたところで、答えは出ないからです。
あなたが今、辞めたいと思っているなら。その気持ちは否定しません。
ただ、決める前に、外から一度見てもらってください。
ここが、あなたの人生で運を掴みにいく、最初のきっかけになれば幸いです。
この記事を読んだあなたへ
知識を得た次は、行動に移すとき。
成長・学び・お金・キャリア。あなたが変わるための選択肢を、一つにまとめました。
スキルアップ・投資・転職。どこから始めるかは、あなたが決めていい。
まず「知る」だけでも、景色は変わります。




