30代管理職の転職は難しい? 難しくしているのは、役職を「権威」だと思うことです

キャリア・転職の考え方
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はじめに

30代で管理職になり、転職を考えているけれど「難しい」と聞いて迷っている方へ。

「管理職 転職 30代」「管理職 転職 難しい」で検索すると、出てくるのはこういう記事です。

  • 管理職の転職が難しい5つの理由
  • 成功する人の共通点
  • 失敗しないためのポイント

書いているのは、転職エージェントと、人材会社です。

そして最後は、「ハイクラス向けのエージェントに相談しましょう」で終わります。

私は36歳のとき、GMという管理職の立場から転職しました。中途採用の面接官として、管理職経験のある人を採る側にもいました。

そのうえで、先に書きます。

正直、管理職の転職が「難しい」と言われていること自体、私には初耳でした。私にとっては、難しくありませんでした。


先に結論:確認するのは3つ

① 管理職の経歴は、プラスにもマイナスにも見られます

② 面接で聞かれるのは、育成と業績です

③ 難しくしているのは、役職を「権威」だと思う勘違いです

順番に書きます。


管理職歴は両方に見られる

まず、前提を書きます。

管理職の経歴は、プラスに見る企業と、マイナスに見る企業がありました。

当然だと思います。

悪く見れば、こう思われます。

  • 「会社に大きな損失を与えたのではないか」
  • 「実は、クビになったのではないか」

役職を持っていた人が辞めるのですから、何かあったのではと考えるのは自然です。

良く見れば、こう見られます。

  • 「野心や、挑戦心がある」
  • 「若くして出世している」

同じ経歴でも、見る人によって裏と表があります。

そして30代で管理職なら、「若くして出世している」と見てもらいやすい年代です。

プラスに見てもらえる材料を、すでに持っているということです。

だからこそ、面接ではマイナスの見方を打ち消して、プラスの見方を裏付ける話ができるかどうかが大事になります。


聞かれたのは育成と業績

その前提のうえで、面接で聞かれたことです。

多かったのは、マネジメントの話でした。

言い換えると、育成と業績です。

部下をどう育てたのか。数字をどう作ったのか。

管理職を採る会社が知りたいのは、肩書きではなく、その肩書きで何をしてきたかです。

私は、聞かれながら、自分の経験に照らし合わせていました。

この会社の考え方は、理解できるか、できないか。この会社に、自分は合うか、合わないか。

面接は、見られる場であると同時に、こちらが見る場でもあります。

ただ、正直に書きます。

今なら俯瞰して見られますが、求職中は、見ているようで見られていない部分もあったと思います。

転職活動の最中は、どうしても目の前のことで精一杯になります。

だからこそ、「自分も相手を見ている」と意識しておくだけで、見落としは減ると思います。


一番盛り上がった営業利益

面接で一番盛り上がったのは、営業利益の話でした。

ある会社で、営業部の部長職の方と話したときのことです。

その方は、かたくなに売上主義でした。

そして、「この業界で何十年、営業だけでやってきた」と豪語していました。

驚きました。

それと同時に、立派だと思いました。何十年も同じ道を歩いてきたことは、簡単にできることではありません。

ですが、語弊をおそれずに言うと、私はもったいないと思いました。

売上は、大事です。ですが、会社に残るのは、売上から原価や経費を引いたあとの利益です。

私はマネジメントをしていたとき、「KPIは営業利益」と言い切っていました。

どこを見て仕事をするかで、同じ営業でも、会社に残るものが変わるからです。

管理職の面接では、こうした「何を大事にして組織を動かしてきたか」が、そのまま話の中心になります。

考え方が合えば盛り上がりますし、合わなければ、それも大事な判断材料です。


管理職の求人を比べる

管理職の転職で大事なのは、育成と業績を、自分の言葉で語れることです。

そして、自分の考え方に合う会社を、選べることです。

それには、管理職の求人がそろっている場所で、比べてみるのが近道です。

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採る側は管理職歴を見る

次に、採る側の話です。

私は面接官として、管理職の経験を評価していました。

理由は、シンプルです。

人よりも勝る部分があるからこそ、管理職に任命されているからです。

会社は、何もない人を管理職にはしません。そこには、何かしらの実績や、任せられる理由があったはずです。

ただし、それだけで決めていたわけではありません。

私が大事にしていたのは、辞めた理由よりも、本人がこれからどうしたいかです。

前の会社で何があったかは、変えられません。

ですが、ここから何をしたいかは、本人が決められます。

管理職の経験を、次の会社でどう使いたいのか。それを語れる人は、採る側から見ても、一緒に働く姿が浮かびます。


難しくするのは勘違い

では、管理職の転職は難しいのか。

先にも書いたとおり、私にとっては、難しくありませんでした。

私は、役職は権威ではなく、権限だと考えています。

役職は、人より偉いことの証明ではありません。会社から、その仕事をするために預かっている権限です。

権限なら、会社を出れば手放すのが当たり前です。

ですが、役職を権威だと勘違いしてしまうと、話が変わります。

たとえば、こう考えてしまう。

  • 「前は部長だったのに」
  • 「この年収では、格が下がる」
  • 「私に対して、この条件?」

そうやって、自分で転職を難しくしてしまうのだと思います。

その気持ちは、感覚的な情として、理解はできます。積み上げてきたものを手放すのは、誰でも怖いものです。

ですが、手放せないものを抱えたままでは、選べる会社は減っていきます。


役職は下がり、年収は上がった

ひとつ、私の話を書きます。

世間的に見れば、役職は、以前の会社のほうが高い位置だったと思います。

ですが、年収は、今のほうが断然に高いです。笑

役職と年収は、必ずしも一緒には動きません。

どう見るか、です。

肩書きを守ることを優先すれば、選べる道は狭くなります。

中身を優先すれば、肩書きが下がっても、手に入るものが増えることがあります。

ちなみに、私は個人では代表をしています。ある意味、社長以外の役職は関係ありません。笑

役職は、場所が変われば変わるものです。


定年後を想像してみる

最後に、ひとつ問いかけをさせてください。

役職にしがみついている人が、定年退職したあと、どうなるのか。

私は、そこが気になります。

肩書きがなくなったあとに残るのが、プライドの高さと、過去の実績の話だけだとしたら。

正直、恐ろしいと思います。

一方で、私の身近に、真逆の方がいます。

私は朝、仕事の前に、地元の小学生たちの登校の付き添いをしています。

その道中に、旗を持って、子どもたちが横断歩道を渡るのを手伝ってくれるおじさんがいます。

話をしているうちに、その方がもともと、地元の有名企業の役員だったと分かりました。

退職してから10年以上、誰に頼まれたわけでもなく、毎朝立ってくれています。

そして、止まってくれた車に、頭を下げています。

昔の会社の話、特に自分が役員だったことを、栄光のように話すのを聞いたことがありません。

役職を手放したあとに残っていたのは、肩書きではなく、その人の中身でした。

私も、常に頭を下げられる、素直な人間でありたいと思います。

役職は、いつか必ず手放すものです。

だからこそ、役職があるうちに、役職がなくても通用する中身を積んでおく。

管理職の転職は、それを確かめる機会でもあると思います。


あなたの状況別の答え

管理職の転職は難しいと聞いて、迷っている方へ。

難しくしているのは、役職を権威だと思う気持ちかもしれません。権限として見れば、手放すことも選択肢になります。

管理職を辞めると、マイナスに見られないか不安な方へ。

プラスに見る会社も、マイナスに見る会社もあります。マイナスの見方を打ち消す、育成と業績の話を準備してください。

面接で何を話せばいいか分からない方へ。

聞かれるのは、育成と業績です。部下をどう育て、数字をどう作ったかを、自分の言葉にしておいてください。

役職が下がるのが嫌な方へ。

私は役職が下がり、年収は上がりました。役職と年収は、必ずしも一緒に動きません。


よくあるQ

Q. 30代の管理職の転職は、難しいですか。

私は、難しいと感じませんでした。難しくしているのは、役職を権威だと勘違いすることだと思います。

Q. 管理職を辞めて転職すると、悪く見られますか。

プラスに見る会社と、マイナスに見る会社がありました。損失を与えたのか、クビなのかと見られることもあります。

Q. 管理職の面接では、何を聞かれますか。

私の場合は、マネジメント、つまり育成と業績の話が多かったです。

Q. 面接官は、管理職経験をどう見ますか。

私は評価していました。人よりも勝る部分があるからこそ、管理職に任命されているからです。

ただ、辞めた理由より、これからどうしたいかを重視していました。

Q. 転職で役職が下がったら、年収も下がりますか。

必ずしもそうではありません。私は役職が下がり、年収は上がりました。


まとめ:今から出来ること

管理職の転職は、難しいかどうかで語られています。

  • 管理職の経歴は、プラスにもマイナスにも見られる
  • 面接で聞かれるのは、育成と業績
  • 採る側は、辞めた理由より、これからどうしたいかを見ている
  • 役職は権威ではなく権限。勘違いが、転職を難しくする
  • 役職と年収は、必ずしも一緒に動かない

今日できることは、ひとつです。

部下をどう育て、数字をどう作ったかを、3行で書いてみてください。

それが、あなたの管理職としての中身です。

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注意(必ず読んでください)

ここまで書いたことは、すべて私一人の事例です。

面接で見られ方がプラスかマイナスかは、会社によって違います。

私が面接官として見ていたことは、私の見方です。

そして、いちばん大事なことを書きます。

転職するかどうかは、最終的にあなたが判断してください。

私の言葉で決めて、うまくいかなかったとき、あなたの人生の責任を私は取れません。

自分の人生の大きな決断の主語は、いつでも自分です。


さいごに

役職は、人より偉いことの証明ではありません。

会社から預かっている、仕事をするための権限です。

だから、場所が変われば手放すのが当たり前です。

手放したあとに残るのは、あなたの中身です。

管理職としての育成と業績。そして、肩書きがなくても頭を下げられる素直さ。

毎朝、旗を持って頭を下げるあの方のように。

ここが、あなたの人生で運を掴みにいく、最初のきっかけになれば幸いです。

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